当財団として皆さんに留意していただきたい点を以下のように「奨学生の心得」として取りまとめました。皆さんは「奨学生の心得」を熟読し、その趣旨を十分理解した上で、有意義な学生生活を過ごしてください。

学業への取り組み

皆さんはまず学業に専念してください。勉学は目標を持って努力するかどうかで結果に大きく差が付いてきます。皆さんにこれから求められる能力は、①新しいこと、より高度なことにチャレンジする精神、②時代の変化に対応できる創造力、③そのための基礎となる社会や経済に関する幅広い知識等があげられると思います。これらを念頭において、自分自身の課題を見つけ、ぜひ、目標を高く掲げて努力していただきたいと思います。今までと異なり、大学時代の勉学は求める勉学です。与えられるのではなく、自覚と目的意識を持ち、自ら積極的に学ぶことが重要です。自らが選択し、積極的に自分自身の能力を高めることが求められるのです。なお、当財団では留年は認められません。また、皆さんの学業成績には最低条件の縛りがありますので十分注意してください。

奨学生の集いへの参加

当財団では毎年2~3回「奨学生の集い」を開催しています。これは、奨学生の皆さんの相互の交流や相互啓発を目的とする集いです。この「奨学生の集い」には当財団奨学生以外の参加は原則として認めておりません。「奨学生の集い」に参加することは、皆さんの権利でもあり、義務でもあるのです。「奨学生の集い」は例年9月または10月、及び3月に開催します。「奨学生の集い」の日程を確認して、必ず参加してください。

出国に関する注意事項

当財団は日本国内の大学で学業に励む海外からの留学生及び日本人学生に奨学金を支給することとしています。無断で長期に渡り出国することは奨学金を支給する根拠を無くすことになりますので、長期の出国に際しては財団の事前承認が必要になります。

奨学生としてのマナー

世の中のルールは社会生活を円滑に営むために作られています。当財団のルールは、人間としての基本的なマナーと常識で成り立っています。そのルールを守れない人は、人としての軽重を問われ、それまでのすべての努力が無になってしまうおそれすらあります。十分な配慮と自戒を心がけてください。
まず、挨拶や返事は必ず相手に聞こえる声で、はっきりと言いましょう。これは、コミュニケーションの基本です。 そして、2つ目は時間を守ることです。当財団においても「奨学生の集い」の開始時間・「生活状況報告書」等の提出期限など、さまざまな時間的な制約があります。これらのルールを守れない人を皆さんはどのように評価しますか。他人から信頼されるためには何よりもまず時間を守ることが大切なのです。

その他、奨学生が心がけること

[感謝と努力]
皆さんの学生生活を支えてくれている家族、支援してくれている大学、さらには友人とのかかわりに感謝し、自分自身の成長にむけて努力してください。努力は万人に与えられた公平な能力であり機会です。皆さんが着実に努力を積み重ね、実りある学生生活を送られることを期待しています。

[健康な生活]
皆さんが充実した学生生活を送るために、健康な身体と安定した衣食住を心がけましょう。初めての一人暮らしは、不規則な生活になりがちです。授業時間に沿ったスケジュールの設定と規則正しい時間管理が必要です。また、不衛生な環境は、意欲を失う原因にもなりますので、清潔な環境を保つよう心がけてください。

[アルバイト]
当財団は国立大学の場合はアルバイトをしなくてもよい水準に奨学金を設定しています。私立大学等の場合で、やむを得ず学業を継続するためにアルバイトに従事しなければならない時は、自己の時間管理に十分注意して、学業がおろそかにならないようにしてください。